2012-06-15
半年ぶりの視野検査を終えて病院を出る時、ロビーのテレビ前に人だかりがあった。地下鉄を乗り継ぎ新宿駅へ向かう雑踏のなかでツカマッタネツカマッタネとつぶやく声を聞いた。17年前のあの日も病院にいた。聴診器を下げた白衣の医師たちが何人かあわただしく車で乗り付けて玄関ホールを駆け抜けていった。待ち合いのベンチは普段みかけないスーツ姿の人でごった返していた。うなだれる人、床に座り込む人。会計を待つ人たちはテレビをみていた。都内の複数の地下鉄駅で爆発があり出勤途中のたくさんの人が被害に遭っていると報じていた。丸ノ内線の始発駅からそう遠くないその病院に被害にあった人たちが来ていたんだと気付いたのは家に帰ったあとだった。17年という時間をおもう。生き辛い毎日の隙間に忍び込んできた何かに引かれ縋り信じた若者たちのその後の17年を。高橋逮捕の映像が霞んだ。何も変わらずはじまりもしないうちにナニかが終わっていく。何の涙だ
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